Kore.ai ダイアログタスク は、ユーザーとボットの間の完全な会話の流れを、さまざまな条件により接続されたノードのネットワークで表現します。
たとえば、銀行業務ボットを作成した場合、そのボットがユーザーのために行うタスクには次のようなものがあります。
- 口座残高の取得と監視
- 支出や残高不足の警告
- 資金の移動
- 料金の支払い
- これらを組合わせたもの、またはそれ以上のもの。
ダイアログタスクは、単一の会話の中でユーザーの複数のインテントを扱うこともできます。たとえば、「料金の支払い」は銀行業務ボットにおける典型的な質問で、「資金の移動」や「残高の確認」と続くことがあります。会話のすべてを包括して、1つのタスクで複数の結果へと導くダイアログタスクを作成することが可能です。
ダイアログタスクはルートインテントである「料金の支払」から始まり、サブタスクである「残高照会」に分岐して、プライマリタスクへと戻ります。分岐フローは、実行時にユーザーの入力または選択により決定されます。
ダイアログタスクを選ぶ理由とは
開発者は、Kore.ai ダイアログタスクを以下のように定義することができます。
- ユーザーとボットの間の会話の流れを作る
- ユーザーの入力と応答に基づいた、分岐パスをもつダイアログを構築する
- 現在のフローのコンテキスト内で子フローを呼び出す
- 定義された条件で接続されたダイアログノードを定義して再利用する
- 会話の流れにカスタムJavaScriptを追加する
- イベントハンドラを追加し、Webフック経由で会話コンテキストを取得または更新する
下記は資金の移動向けの典型的なダイアログタスクです。
ダイアログタスクビルダー
ダイアログタスクビルダーとは、ダイアログタスクを構築するためのユーザーインターフェイスです。ダイアログタスクは、接続されたノードのセットと、ユーザーの会話に基づいてボットが取得することができる分岐パスから構成されます。ダイアログビルダーツールの使い方については、こちらを参照してください。
ダイアログタスクの作成
ダイアログタスクを作成するには、ダイアログタスクを追加するボットを作成している必要があります。
ダイアログタスクを追加する
- ダイアログタスクの作成先にボットを開きます。
- サイドナビゲーションパネルにカーソルを合わせ、ボットタスクをクリックします。
- ダイアログタスクをクリックまたはカーソルを合わせ、プラスアイコンをクリックします。
- ダイアログタスクの名前を入力します。これは、構築中のタスクのインテント名として機能します。
- 必要に応じて、独立したタスクまたはサブインテントタスクにするための説明を追加したり、そのオプションを設定することができます。
- 作成して実行をクリックします。
- ダイアログビルダーが、ルートインテントコンポーネントとコンポーネントプロパティパネルで開きます。
- これで、ノードの追加およびワークフローのためのノード間の遷移を確立する準備が整いました。ノードと遷移についてはこちらを参照してください。
ダイアログタスクのクローン
(ver7.1に導入済)
わずかな違いの、似たようなダイアログタスクを2つ作成する必要があることがあります。このような場合には、ダイアログタスクページのクローンオプションで実現できます。
ダイアログタスクのクローン
- ダイアログタスクのクローンを作成するボットを開きます。
- クローンを作成するタスクにカーソルを合わせ、設定 (歯車アイコン) をクリックすします。
- クローンのオプションを選択します。
- ダイアログのクローンのウィンドウが開きます。
- ダイアログタスクの名前を入力します。これは、構築中のタスクのインテント名として機能します。
- 必要に応じて、説明を追加して独立したタスクまたはサブインテントタスクとするための設定をすることができます。
- クローンをクリックします。
- 新しい名前のダイアログタスクが作成されます。
クローン化されたダイアログタスクについては、以下の点にご注意ください。
- 元のダイアログと同じコンポーネント、インスタンス、NL、IVRおよび接続プロパティを持ちます。
- ダイアログ設定、割り込み設定、補正動作も元のダイアログからコピーされます。
- 元のダイアログで複数の言語が有効になっている場合、すべての言語の詳細がコピーされます。
- インテントレベルのNLPトレーニングデータはコピーされません。すなわち、以下のようなデータはコピーされません。
- MLの発言
- インテントのパターンとルール
- インテントの同義語